Would you?
前のページの話、今一歩抽象的でぴんとこないかもしれませんね。「英語らしい」表現を自分の中で何故そうなるのかを理解・納得するためにも文法は必要ということを言いましたよね。そうなの?ということで少し例を挙げてみましょう。
- 以前にもこの文章は例としてあげましたけど、こんなことをあなたが言いたかったとしましょう: 「私の言うことを聞いていれば、こんなことにはならなかったよぉ!も〜ぉ!」
- これをwritingはともかく、会話で一瞬の逡巡もなく仮定法を使って英語で言える人はそこそこの文法力が実戦用(?)に身に付いている人です。プロの通訳さんでもレベルによっては一瞬、頭の中で整理されることもあるようです。特にこの手のいわゆる仮定法過去完了(でしたっけ?)となるとTOEICの点数を云々しているレベルの人では会話で瞬時にoutputできるのはあまり見かけません。
- 直訳すれば、We wouldn't have had this problem if you had listened to me!! とでもなりましょう。ただアメリカ人などは通常、こうは言わないことが多いですが… さしずめYou should've listened to me!! Gxx damn it! なんて叫ぶ場面ですね。
- 上記は仮定法過去完了ですが、それ以外の仮定法となるともう日常茶飯事に使用されます。でも、今、目の前でしゃべられたフレーズがその仮定法に絡んでいる時がつかずにいる人もたくさんいるのです。
- 一例を挙げてみましょう: 「こうしたらいかがでしょう?」
- いろいろ言い方はあるでしょうがここではあえて I would suggest this way... といいましょう。ははぁ〜ん、昔習ったwouldはwillをより丁寧・婉曲にする、というやつだな。その通りなんですが、じゃあ何故そうなるのか理解しないで使っていると変なところでwouldを使ってしまいます。
- この発言の裏には「もし私にコメントさせていただけるなら、もしあなたがそれをイヤでなければ」と控えめでへりくだった気持ちが(if節として)隠れています。それがあるから I wouldとなるわけです。I suggest this wayと比べて遙かに柔らかく婉曲な気持ちがあるわけですね。とはいえ、私もこれを文法書で検証したわけではなく長い間の実際のcommunicationで(多分)そうなんだと思っているわけですが、あまりはずれてはいないと思います。
- Wouldやcouldの用法がいつまでたっても変な人は結構いますが、ここまで踏み込んでいないからです。
- そのような踏み込んだ形で理解をしておけば誤用・誤感の元がぐっと減るわけですね。そしてそれには基本的な文法知識は不可欠ということは分かっていただけましたでしょうか?